惑星

【12月12日の「今日はミサイルは飛んでくるわ、重要容疑者は留置場で死んぢゃうわ」日記】
　てんやわんやですな。

　歳末挨拶などでドタバタ。
　疲れ果てて夕刻、香川(うどん)県丸亀市の定宿に辿り着く。
　チェックインして部屋に入り、特に観たい番組が有るワケでもないがいつもの癖でＴＶのスィッチを入れる。
　ちょうど「ニュース番組」を放送していた。
　その時流れていた報道である。

 

　兵庫県加西市で2011年12月、小学生の兄弟が皆既月食を観察した帰りに軽トラックにはねられ死亡した事故で、危険運転致死罪などに問われた小池巧被告（54）の裁判員裁判の判決で、神戸地裁は12日、懲役14年（求刑懲役18年）を言い渡した。
　奥田哲也裁判長は「正常な運転が困難な状況で運転した」として、自動車運転過失致死罪の適用を求めた弁護側主張を退けた。その上で「遺族の悲しみは察するに余りある。被告は以前から飲酒運転を繰り返しており、責任は重い」と述べた。
　同被告は、自動車運転過失致死罪で起訴されたが、その後の捜査で危険運転罪に訴因変更された。弁護側は「酔いは中程度で、突然睡魔に襲われた」と主張していた。
　判決によると、小池被告は11年12月10日、酒を飲んで軽トラを運転し、生田敦弘君＝当時（12）＝と弟の汰成君＝同（8）＝をはねて死亡させた。

　誠に恐縮だが、ここまでは普段よく耳にするニュースの一つだと何気なく聴き流しながら背広を脱いでいた。
　しかし解説者の次の言葉を聴き、思わず慟哭してしまったのだ。

 

　1993年1月13日にアマチュア天文学者の円舘金と渡辺和郎によって発見された小惑星がある。
　昨年１２月、兵庫県加西市の小学６年生と２年生の兄弟が、皆既月食の観測に出かけた帰り道、飲酒運転の軽トラックに跳ねられ死亡するというなんともいたたまれない事故が発生した。
　彼らは星が好きであった。この話を聞いた西はりま天文台の鳴沢真也が、山田義弘の仲介の元、命名権を持つ発見者の2人に申請を依頼し実現し小惑星の名前が決定した。
　2012年8月31日に小惑星センターがその名前を正式に承認する。

　その小惑星の名は
　『あつひろ・たいせい』 　(Atsuhirotaisei)


　ネクタイを半分緩めたまま、仁王立ちでオンオン男泣き。

　
　少年たちの魂よ。
　　大好きだった宇宙を安息に漂いながら、永遠に故郷の地球に光を照らし続けたまえ。