【7月24日の「君子豹変す」日記】
早朝に何気なくTVを点けたら「FNS27時間TV」でとんでもない番組をやっていて、目を皿のようにして観る。
いわゆる「ハケ車」というコーナー。
いいのか?アナログ放送最後の朝に「く、クリト●ス…」とか悶える女の人に喋らさせて…
《SUNDAY GUN-SMITH 番外編》
出張先にて後輩のブログを見る。
かなり歳の離れた後輩なのだが、ナニかと懇意にしてもらっている某古書店員モミヒゲスピード氏の日記BBS。
そこには数多くのモデルガンの箱の画像と共に、こう記されてあった。
「今日、店に久々にとんでもないモノが入ってきまして、これからじっくり査定を進めて行く予定なんですが。ええ時代のがざっと100丁程度。箱はピカピカ。果たして無事に取れるかどうか……。
MARUさん、どないでっしゃろ?」(本文ママ)
どうもこうもないものである。
その画像に映し出されていたのは古き良き時代の「モデルガン」が約100挺。
長物は「CMC Kar98k」「CMC M92 CARBINE」。「MGC ペネトレーター」も見える。
拳銃類は「コクサイ」シヴォルバーを中心に「MGC」「マルシン」「ハドソン」もチラホラ。 あ、あの発泡スチロールの函は○○やおまへんか!
イイネ♪
早速、彼に電話してみた。
「あ、MARUさんですか。早速ですね。
いまから査定なんですよ。 ウチが買い取れるかどうかはまだ未定なんですけど、よかったら見に来ます?」
いきますいきます。
我がドス黒い野望には、この中のエエもんだけでも先に唾をつけておこうというトンデモない野心が含まれていたのは否定できない。
「で、MARUちゃん、いつ来れるの?」
あれ? 先程までの礼儀正しい後輩の態度と少し違和感があるな?
「ぢゃ、今週末にでも」ということで、その日を首を長くして楽しみに待つ私であった。
その日がやってきた。
出張先の兵庫県豊岡市のホテルから彼に連絡を入れる。
「何時頃なら都合いいの?」
「あ、MARUかぁ。そやな夕方の六時頃ならエエんちゃう」
すっかり「先輩‐後輩」の立場関係が逆転して「売主‐客」の関係に逆転している。
まさに英語でいう処の「マイ プリンス ジャガーチェンジ アトナウ」である。
「いや、見たないんやったら、別によろしねんけんど」
「行きます行きます、見せて見せて♪」
もう後輩が「靴を舐めろ」と言ったなら、その通りに涎を垂らしながらそうせんばかりの勢いであった。
夕刻、東大阪小阪の古書店倉庫前に到着する。 約束の予定時間より三十分早く着いてしまった。
「いま着きました」とメールを入れた。
すると彼から電話が入った。
「おぅ、MARU公か。スマンスマン。 いま別の仕事入っての。そこ行くの何時になるか判らんわ。ギャハハハ」
目ェから血ィ噴き出すほどハラが立ったが、そこは「大人」のMARUさんである。
「あ、そうか。仕事やったら仕方がないよね。また今度見せてネ♪(愛想笑い)」
屈辱にシクシク泣きながら奈良への帰路を辿ったのは言うまでもあるまい。
アイツ(モミヒゲスピード)はナニかね?
以前、彼に「何処の馬の骨かもわからん古書店員に、ウチの可愛い娘をやれるか…っつうの!」ってワシが本気で言ったことを、まだ根に持っているのかね?
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