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【8月31日の「夏の終わりに出会った素晴らしい作品です」日記】
 先日、プロの人気漫画家である「はぁとふる売国奴」氏(仮名)が日記で、とある「漫画作品」を推薦しておられた。
 『さよならもいわずに』    上野顕太郎
 何軒か書店で探したのが「売り切れ」等で見当たらず、今回旅先でやっと入手することが出来た。
 島根県出雲市の定宿で布団の中で読み出した。
 いつもならすぐ眠りに落ちる処だが、一気に最後まで読み通す事がとなる。
 そして、泣いた

 歳を取ってより涙脆くなってしまったので、TVにしろ映画にしろ漫画にしろ、なるべくそういう「作品」は避けるようにしている。
 ところがどうしても避けられない「出会い」とでも言うべき「作品」があるのだ。
 例えば『長い長いさんぽ』『星守る犬』などである。
 「猫」「犬」ときて、今回は遂に「ヒト」となったワケである(不謹慎な!)。

 「最愛の妻」との突然で永遠の「別離(わかれ)」の刻を綴ったドキュメントである。
 「上野謙太郎」はデビュー直後から注目していた「ギャグ漫画家」の一人だった(「帽子男シリーズ」等)。
 その彼がこのような深刻なテーマをどう扱うか興味本位な理由で読み始めたこということも否めない。

 「はぁとふる売国奴」氏が指摘するように『マンガだからこそ可能な表現方法を駆使して』描かれる世界が鬼気と胸に迫る。
 特に『枠線』に注目して欲しい。
 「過去」と「現在」、「主観」と「客観」が入り混じる時空を、真っ直ぐな「枠線」とフリーハンドと思われる不安定な「枠線」が瞬間を切り取っている。
 そこには「かなしみ」「喪失感」「絶望感」が渦巻いている。
 しかし最後に彼女に言えなかった言葉を伝えるシーンで、全ての心情が一気に凝結するのだ(オビの「夏目房之介」氏は「祈りのようなすがすがしさ」と表現している)。

 中で引用される「絵画」「映画」「漫画」も、私にとって馴染みと非常に思い入れのある作品が多く登場する。
 効果的に使われるそれらのうちで、故『あすなひろし』の作品もその一つであった(P226)。
 この頁から後は、嗚咽慟哭しながら読み進めたのだった。

 この私の拙日記を読む「マンガ読み」の全ての人にお薦めする。
 是非一度、手にとって目を通して欲しい。
 

フォト

 ビームコミック
 『さよならもいわずに』  上野顕太郎
 エンターブレイン発行    780円        

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